人間の食べ物を欲しがる猫、あげても大丈夫?

猫の基礎知識
スポンサーリンク

「ちょっとくらい、いっか!」

なんて感じで猫ちゃんに人間が食べるものを与えていませんか?

猫ちゃんに人間が食べる物を食べる癖がついてしまうと、将来やっかいなことになりかねません。

人間と猫では体のつくりが違うのです。




猫には猫の、人には人の栄養学がある

人間と猫では、体が必要とする栄養素が違います。人間と同じものを猫が食べていたら、猫に必要な栄養素は足りず、不必要な栄養素は摂りすぎてしまいます。猫には猫の、人には人の栄養学があるのです。

もともと肉食の猫は、雑食の人間や犬よりも「タンパク質」を多く必要とします。体内で合成できず、食べ物から摂取する必要がある「必須アミノ酸」の種類も人間より多く、それらが足りないと、目に障害が起きたり、心臓疾患を引き起こしたりすることもあります。

過剰な塩分や糖分は猫の健康をむしばむ

まずは問題なのが塩分です。猫は人間ほど塩分を必要とはしない動物です。塩分の摂りすぎが病気になるのは、人間も猫も同じこと。人間の食事は、猫にとっては塩分が多すぎるのです。

特に猫は腎臓の病気になりやすい動物です。腎臓が悪くなってから、人間の食事を与えないようにしようとしても難しいことです。突然もらえなくなる猫もかわいそうですよね。何よりも与えない習慣を作ることが大切です。与える習慣がなければ、猫に欲しがる習慣もできません。

また、甘いものも問題があります。人間は主に炭水化物から栄養を得るという体の仕組みをしています。ですから、炭水化物を消化吸収する能力を持ち合わせています。一方猫は、タンパク質と脂肪からエネルギー源を得ています。よって炭水化物の消化吸収能力はあまり持ち合わせていません。多量に摂取すると、嘔吐や下痢の原因となる場合もあるのです。

砂糖は炭水化物ですから、猫にとって苦手なものなのです。猫は砂糖の甘味を感じないばかりか、美味しいとも思いません。

正しい食事をしていないと猫が罹りやすい病期

慢性腎不全

腎臓の機能が少しづつ失われ、体内の老廃物を排出できなくなる病気です。そもそも猫はこの病気にかかりやすく、年齢を重ねるとともに発症率も高くなります。症状としては、多飲多尿がまずは現れます。

ミネラル分の多い食事は猫の、腎臓に負担をかけてしまいます。かつお節や煮干しは、猫ちゃんが好物だとしても控えることをおすすめします。

黄色脂肪症

味やイワシ、サバなどの青魚ばかり食べ続けると、ビタミンEが不足し、皮下脂肪が酸化し炎症を起こす病気です。症状としては、発熱や痛みがあり、触られるのを嫌がります

肥満

肥満自体は病気ではありませんが、多くの病気の元となります。現代の猫は食べ過ぎが多く、肥満気味な子が多いです。

猫に人間の食べ物は絶対に与えないというルールが必要

家族が食事をするときは、まず猫ちゃんにご飯を与えて、お腹をいっぱいにしてからにしましょう。家族全員で、一致団結して、人間の食べものは絶対に与えないというルールを作り、みんなで守りましょう。そして人間が食べているものを猫ちゃんが欲しがる癖を付けないことが大切です。