愛する猫ちゃんには美味しくて、栄養満点のごはんを食べさせてあげたいですよね。でも猫用ペットフードには、大きく分けてウェットタイプとドライタイプがあり、どちらが良いのか悩んでしまうこともあります。
そこで今回は、ウェットタイプとドライタイプどちらが良いのかをメリットデメリットも合わせてご紹介します。
ドライフードについて
一般的に飼い猫の主食となるのがドライフードです。カリカリしてるのですね。水分が10%以下なので、カビが生えにくく保存もしやすいなどのメリットがたくさんあります。しかし、猫用のドライフードには、年齢・体形・体質別にさまざまな種類があります。
ではドライフードの良い点と気になる点を見ていきましょう。
ドライフードの良い点
- 安価で購入できる割に内容量も多く、多頭飼いでもコストを抑えることができる
- 一度開封しても保存が効くため、手軽に扱うことが可能
- 総合栄養食が多く、ドライフードと水だけで十分な栄養を摂取することができる
- 歯磨き効果があるため、歯周病、口臭を予防できる
メーカーや種類にもよりますが、ドライフードはウェットフードと比べて安価で購入ができます。
また乾燥しているので、一度開封してからも保存が効き、何回かに分けて食事をする猫にも安心です。ただ、ドライフードは保存状態が悪いと酸化してしまうため、保存する際はチャックの付いたビニール袋に入れることをおすすめします。
さらにドライフードは咀嚼することで歯磨き代わりとなり、歯周病など口腔内の病気や口臭の予防にもつながります。
栄養成分も総合栄養食と呼ばれる、食事するだけ必要な栄養素を補えるタイプのものも多く、健康面を気遣う猫にも向いています。
ドライフードの気になる点
- 水分含有量が非常に少ないため、水分不足に陥りやすい
- 腎臓を痛めやすい猫にとって、マグネシウムが多く含まれるタイプのドライフードだと尿路結石などにかかる恐れがある。
栄養バランスが取れていることの多いドライフードですが、水分含有量が少ないためドライフードだけでは必要水分量を補うことができません。
そのため、食事の他に水分を摂取しないと季節を問わず脱水症状などに陥ってしまいます。
また猫は全般に腎臓を痛めやすい動物なので、ドライフードに含まれるマグネシウムを多量に摂取してしまうと尿路結石などにかかるため注意が必要です。
以上の事から、安価で手に入り取り扱いも簡単で栄養バランスの取れているドライフードですが、給餌の他に必ず水分を取らせるようにすることと、マグネシウムの取りすぎに注意することが必要であると言えます。
ウエットフードについて
ウェットフードは缶詰やレトルトパウチの商品が販売されています。「フレークタイプ」「パテタイプ」「スープタイプ」など中身の形状でもいくつか種類があります
柔らかいので猫も食べやすく、素材本来のニオイも強いため、猫ちゃんも喜んで食べてくれているように見えますよね。猫ちゃんの食いつきが違います!
ウエットフードの良い点と気になる点も見ていきましょう!
ウエットフードの良い点
- 素材の味や食感をいかしているので、食欲を刺激できる
- 水分含有量が多く、水分摂取が苦手な猫にとって、水分を効率的に摂取できる
- 柔らかくて食べやすいのでシニア猫にも食べやすい
- ドライフードに比べて低脂肪、低カロリー
ウェットフードの最大のメリットは水分含有量が多いことです。本来猫は水分摂取が苦手な動物です。一度に水分を摂取する量が少なく、夏場などは脱水症状を起こすことも多いです。
しかし、ウェットフードであれば食事と合わせて水分が補給できるので、その点で理想的ですね。また味の種類や形状が豊富のため飼っている猫の好みに合わせやすいのもメリットです。さらに低カロリーなので食べすぎたとしても摂取カロリーを抑えることができます。
開封前であれば、缶詰タイプやレトルトタイプは長期保存が効き、飼い主にとってもメリットがあります。
ウエットフードの気になる点
- 総合栄養食ではなく一般食や栄養補完食と呼ばれるものが多く、ウェットフードのみでは栄養摂取が十分ではない場合がある
- ドライフードに比べ価格が高く量も少ない
- 添加物が多く含まれる傾向にある
- 水分含有量が高いため開封後は腐敗やカビ付きが早い
- 猫の歯に付きやすいため歯石や口臭の原因となりやすい
ウェットフードは水分を多く含み、長期保存も可能にするために、保存料を初めとする多くの添加物が含まれる傾向にあります。1回の摂取量は少なくとも、長期的に摂取し続けることにより、健康被害への心配があります。
また水分が多い分猫の咀嚼の際歯にこびりつきやすく、それが歯石になったり口臭のもととなったりすることがあります。
飼い主にとってはドライフードと比べると価格が割高で、保存が効く代わりに一度開封してしまうと腐るのも早いため、小まめに買い足すことが求められ経済的負担も増します。
以上の事から、水分含有量が多く低カロリーで種類も豊富で保存も効きやすい反面、価格が高く、開封後の保存が難しく添加物や歯石による猫への健康被害の心配があると言えます。
子猫に与えるフード
猫は生後3週間前後辺りから離乳期に入り、2~3か月頃に離乳期を終えます。そこで与えるフードについてですが、ドライフードの方が子猫には向いています。
理由としてはドライフードのほうが栄養バランスの取れていること、一度に量を摂取できない子猫にとっては開封後も保存がきくドライフードのほうが向いていること、歯磨き効果があること、などがあげられます。
子猫は成長するために、成猫よりも摂取カロリーを必要とします。子猫の時期に摂取した栄養によって、その後の健康状態が大きく左右されるからです。
そこでドライフードによってバランスよく栄養を摂取させることで、健康な体作りにつなげることができます。
ただし、猫ちゃんによっては硬いドライフードを噛み砕けないこともあるので、その場合は、ドライフードをお湯でふやかすか、ウェットフードと混ぜて与えると良いでしょう。
生猫に与えるフード
成猫とは生後1年~6年の猫の事を言います。
成猫は多くの栄養を必要とする子猫に比べて体も成長しているので、必要なカロリーは低くなります。そのため、成猫に与えるフードはドライフードとウェットフードの使い分けが理想的です。
総合栄養食のドライフードを与えつつも、たまに猫ちゃんの好みにあったウエットフードを与えることで、嗜好性を満たしてあげることができます。
猫によってはウェットフードの方を好んでドライフードを食べなくなることもあるので、バランスを見ながら与えることで健康状態を保つことができます。
老猫に与えるフード
生後6年を過ぎた老猫は体に衰えが出てくるので、健康面の上で与えるフードの調整も必要となってきます。
そこで、老猫に与えるフードはウェットフードを中心に与えることをオススメします。
理由としては、噛む力が衰えてきてドライフードを噛み砕けなくなってくる猫が増えてくること、自力で水分を取る量が減るため、水分含有量の多いウェットフードで水分を補給する必要があること、などがあります。
ただし、前述したようにウェットフードだけでは栄養のバランスが取れない場合もあるので、必要に応じてドライフードを与えると良いでしょう。
もちろんドライフードを食べられているのであれば、与え続けても問題ありません。老猫用のものがあるので、確認して選ぶと良いでしょう。
猫の年齢に合わせてフードを選びましょう
最近のキャットフードは、飼っている猫の健康状態や年齢に合わせて様々なものがあります。
ただ、そこで大切な事は、一概に年齢などで与えるフードを決めるのではなく、飼っている猫に合わせて与えるフードを選ぶことです。
猫ちゃんに最適なフードを選ぶことで健康な体作りにつながりますので、猫ちゃんの好みを考慮しつつもより良いフードを見つけてみてください。